Full-Zip Work Shirt
Full-Zip Work Shirtの製作過程を作図、仮縫い、サイズ展開、フルパターン、縫製、仕上げの順に工程を紹介します。特に新しい作りは無く、基本的な縫製工程ですが服作りの流れを分かって頂ければ幸いです。
工場さんで縫製する場合は縫製仕様、指示書という縫製の方法をまとめた資料が必要ですが、今回は自分で縫製するので端折ります。
作図です。CADというソフトでPCを使用して作図する事も可能ですが、実際のサイズ感を確認しながら設計出来るので僕は手書きで作図しています。デザイン後の最初の作業で、まず基準をLサイズとして設計していきます。画像のように前身頃、後ろ身頃の脇を繋げて胴体部分を設計します。その後胴体を基準に袖、衿を設計します。
出来上がった作図のかくパーツを重ねて繋がりの良いラインに修正します。この作業で角がなくなりパーツの縫い合わせがしやすく、出来上がりも自然な繋がりになります。
作図が完成したらトワルと呼ばれている布に作図を写し取り、画像のように一度形にします。これを仮縫いと言います。この仮縫いを着用してシルエット、ゆがみ、サイズ感等を確認します。修正があれば作図に修正を加え、再びトワルに写し取り仮縫いします。修正がなくなるまでこの流れを繰り返します。この後本番と同じ生地で製品サンプルを各色一着づつ製作し実物で修正が必要か確認します。
サンプル製作で修正がなければサイズ展開をしていきます。グレーディングと呼びます。S,Mサイズの寸法を決め、その寸法と合うようにLサイズを基準にピッチ方式という方法でS,Mサイズの各パーツをグレーディングします。
サイズ展開後、作図を新しい紙に写し取り、その中へ縫製の手順などを記述した後、縫い合わせに必要な縫い代という余白を周囲に書き込み正式な型紙を製作する事を、フルパターンと呼びます。その後縫い代の際をカットします。
フルパターンの完成です。
出来上がったフルパターンを柄に合わせながら裁断していきます。
裁断完了後、縫製前にかけれる所のみロックミシンと呼ばれる生地端のホツレ防止のミシンで縫製します。
縫製に入ります。画像のようにファスナーを縫い付ける裏側に伸び止めテープを貼る事により縫い縮みを抑制させる高価があります。テープ貼り後ファスナーを縫い付けます。
ライターポケットを縫い付けた後、パッチポケットを縫い付けます。
その後肩を縫い合わせた後、衿を付けていきます。この衿付けが今回の縫製で一番難しく時間が掛かる箇所です。画像のように縫い合わせた後、縫い代に切り込みを入れる事により首に沿うように衿が落ち着きます。この後閉じるように身頃を衿で挟んで縫い、衿は完成です。説明が長くなるので端折りますがこの後、袖付け縫い→→脇縫い→→品質表示縫い→→縫い合わせた縫い代にロックミシン処理→→裾、袖口縫い→→ブランドタグ、サイズタグ縫いの流れで縫製は完了します。